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Sigma70-300mm(Nikon用)の全玉除去

すでにZD70-300mmについて詳しい解説ができておりますので、それを参照していただくことにして、ここでは差異のある事項についてのみ述べます。


1. 80φとの接続
ボーグ73002を使うのは同じですが内径を削る必要はありません。ただしP0.75がカメラ側になります。したがって、接続する25mm延長筒は両端に73001を付けておかなければならないことが特殊です。
3002は接合面でグラグラしていて位置が定まりませんので、光軸をキープするために写真のような冶具を、有り合わせのパーツでつくり、ズームを目いっぱい繰り出した状態で、80φ延長筒をやや短い目に組み合わせて、これを70-300に押し付けます。もちろん前もって3002の接合面に接着剤を塗布しておきます。立てて24~48時間静置します。この場合、接合面は両面とも平滑ですから、接着力、耐衝撃性ともに強いものでなければならす、セメダインSuperX2がよろしいようです。(未経験のことですから保証のかぎりではありません)
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80φ25mmを取り付け固定するとこうなります。
この場合、MFピントリングにアクセスできなくなりますが、ズームリングが、すこし渋いですが、まったく同等のはたきをしますから問題ありません。
いったん接着硬化後、結合周辺部分に少量の接着剤を補充塗布しておくとよいと思います。
Sigma70-300mm(Nikon用)の全玉除去_d0174444_75702.jpg



2. F値カットとAF/M切り替えSW
F値カットのためのフレキ抜きは図示の位置にあるものです。AF/M切り替えSWは内部に固定されているわけではなく、たんにインサートですから、外枠をやや斜めにしながら注意深く静かに引けば外れます。
Sigma70-300mm(Nikon用)の全玉除去_d0174444_178453.jpg



3. 内筒の構成と関係位置
内筒は三層構造で、それぞれの関係位置は一意的に既定で、いかなる差異も許されません。レンズ群を取り去るためにそれぞれバラバラにしなければなりませんが、元の関係位置を見失うと正しく復元することは、場合によっては、ほとんど絶望的です。記憶はもちろんダメで、目印もあまり頼りになりません。写真を撮っておくのがいちばんです。そうでなければこの写真に立ち帰ってください。
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4. 前玉外し
前玉の除去は、内筒を引き抜いた時点(写真)で行うとまことに容易です。吸盤オープナーの使い方は「押し」と「回し」の力の配分を、押し 7、回し 3 くらいでやると難なく外せます。
外したあと、後群の前面にある遮光板を引き剥がしておきます。
Sigma70-300mm(Nikon用)の全玉除去_d0174444_171635.jpg



5. 後群外し
ZD70-300の解説を参照してください。分解後は写真のようになります。
Sigma70-300mm(Nikon用)の全玉除去_d0174444_17124750.jpg



6. 出来上がり
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by achromat_af | 2010-06-17 17:19 | Sigma70-300mmNikon編  

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